8月15日、日本では終戦記念日として知られています。
しかし、立場が変わってアメリカ側となれば戦勝記念日。それも祝日!
アメリカ駐在で知る、アメリカの祝日に関する体験談です。
1.アメリカの戦勝記念日
日本で終戦記念日とされる、8月15日。
海外では、8月15日は対日戦勝記念日とされている国もあります。代表的なのがアメリカ。
とはいえ、アメリカでも8月15日の日本的終戦記念日に戦勝記念日として休日にしているのは、アメリカでただ1つ、Rhode Island 州のみです。アメリカでも、国全体としては9月2日だそうです。
他の国では、どこの国に対して「戦勝」したかによって、日は異なっています。
英語で戦勝記念日は、「Victory over Japan Day, VJ Day, Victory in the Pacific Day, VP Day 」。アメリカでよく見かけるのは、Victory day 及びVJ dayです。
アメリカに住む日本人としては、8月15日は複雑な日です。立場が変われば…ですね。
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2.アメリカ、戦勝記念日に何をする?
アメリカで唯一戦勝記念日が休日とされるRhode Island 州(ロードアイランド州)。
とはいえ、その日に現在パレードや特別な式典が大体的に行われているわけではありません。(小さなコミュニティは不明)
この日は、Rhode Island 州では役所や多くの銀行で祝日という扱いでお休み。
企業でも、仕事が休みのところが多いです。
サンクスギビングのように、スーパーマーケットやレストランも一斉に閉まるということはありません。
アメリカには退役軍人を称えるパレードが多く存在しますが、第2次世界対戦に勝利したことに対するパレードというよりも、国のために戦った人を称え犠牲になった人を思い出す日という意味合いが強いように思います。
アメリカには、町中でも戦争関連のモニュメントや記念公園が存在し、私の住む田舎町でさえもモニュメントがあります。
日本では原爆ドームが日本全体で戦争を象徴する建物ですが、アメリカだとそれがあちこちに存在しています。
3.アメリカでは戦勝記念日は大事?
2023年現在、今でも『Victory day』を祝日とし続けているアメリカでも唯一のRhode Island州ですが、この祝日を残すかどうかは常に議論されているようです。
毎年、Victory dayの祝日が近づくと議論が活発化。
多くの人々は、捕虜として捕らえられた人々を含む第二次世界大戦中に退役軍人が拷問、負傷、または殺害された犠牲を思い出すために『Victory day』が必要であると考えているようです。
ただし、8月15日(厳密には、第2月曜日。2023年はアメリカ時間で8月14日でした)に『victory day』を祝日とすることで、明らかに日本に対する「勝利」を連想されるこの日。元々、「VJ day」(Victory・・・Japan)という略称は使われていなかったようなのですが、実際には広がっています。企業では、「Victory day」という名称でお休みとなっています。
「VJ day」という名称は明らかに日本への差別だということで、名称を変えようとしたり祝日自体をなくそうとする試みもあるようですが、2023年現在では議論は進んでいないようです。
全米でRhode Island州だけが祝日ということで、他の州に対しての競争力が低下する(祝日が1日多いから)との意見も!
とはいえ、アメリカで唯一Rhode Island州のみが祝日ということで、州民にとっては
「自分達だけが休みなので、混雑せずに旅行やバケーションを楽しめる日」
と、その日の意味合いよりも唯一祝日だということを歓迎するムードなのも確か。
日本人としては、Rhode Island州に住んでいる住んでいないに関係なく、日本のように「終戦記念日」ぐらいの名称にしてくれたほうが良いのに…と思います。
アジア人も黒人も少ないアメリカの田舎に住んでいますが、普段アジア人だからといって差別を受けることはありません。逆に珍しがられて「日本語教えてほしい!」と知らない人に言われることも。
(ただ、「日本って中国だよね?」と知らない子供に言われることも多いです)
「Victory day」という名称だからといって、日本人が不利に感じたり不都合があることは実際にはありません。
アメリカ人でも、アメリカのしたこと(原爆投下ではなく、アメリカ内にあった日本人捕虜の強制キャンプ)とヒトラーによるユダヤ人迫害と同列にとらえて
「(日本人強制キャンプは)アメリカ人の恥ずべき歴史」
という80代の方もいました。
戦争に勝った負けたではなく、終戦記念日もしくは戦勝記念日は2度戦争を起こさないために思い出す日であってほしいとは個人的には思っています。
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